試験が終わり、しばらく経ってから、現場サイドの受け入れ態勢が整ったため、私は、フィリピンへ行くことになりました。そこで、約半年間、現場監督として、平日の残業はもちろん、土日もなく働きました。

化学プラントは、契約で合意した納期限までに、完成させ、クライアントに引き渡さなければなりません。そうしないとクライアントの生産計画も狂ってしまいます。

そのため、納期限までに完成引き渡しができなかった場合、ペナルティ(遅延料)が発生するのが一般的です。

そうならないように納期を守るのが至上命題です。

しかし、現地の人(この場合はフィリピン人)を監督しようとしても、なかなか思い通りにならないのが現実です。

私の役割は、配線が完了した現場計器からの模擬信号が、正しく中央制御室に送られてくるかのテストを指揮監督することだったはずでしたが、完了していなければならないはずの配線が完了していなかったり、完了しているものでも配線が間違っているものなどが多数あり、監督というよりも一作業員として、ドライバーとテスターを手に自ら配線を行い、また、配線のミスを見つけ出したりしていました。

このような状態であったため、フィリピンにいる間は、試験のことはすっかり忘れていました。

しかし、半年経って、日本に戻り、立ち寄った書店で、何気なく手にした社会保険労務士試験の「合格体験記」をパラパラ見ていた時、専門学校で同じクラスだった方の合格体験記に目が留まりました。その方もミニテストでは、いつも上位に名前を連ねていました。

その方の体験記を読み、「自分はなぜ途中であきらめてしまったのだろう」と自分が情けなくなると同時に、必ず合格するぞと決意をしました。

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