私が、入社後、配属されたのは、海外向け化学プラントの制御システムを設計する部署でした。

化学プラントの設計というのは、クライアントと合意した契約書をベースに作業を進めていくことになるのですが、その際、こちらが作成して、クライアントに提出した仕様書に対して、クライアントから「仕様書が契約書の内容と違う」という指摘を受けることがしばしばありました。

中には、見解の相違と言えるものも多数ありましたが、明らかにこちらが契約書の内容を見落としていたものもありました。

これにはいろいろな理由がありますが、その一つは、見積もりの段階で、契約書の前提となる、クライアントから提示された見積条件書の内容を見落とし、そのまま契約してしまい、設計段階でも見落としてしまうというものです。

見積条件書等の資料はファイル何十冊にもなり、そのすべてが英文である上に、非常に限られた時間で見積りを行わなければならなかったことが、見落としの一因でした。

理系出身の私は、それまで、契約の重要性など、あまり深く考えたことがなかったのですが、このとき、契約について勉強しなければならないことを痛感しました。

そこで、書店に立ち寄り、契約関係の書籍を探しているうちに、契約について勉強するには、民法という法律を勉強しなければいけないことを知り、さらに、法律系資格の登竜門ということで「宅地建物取引主任者試験」に出会いました。

どうせ勉強するなら、何か目標があった方が、身に着くのではないかと思い、「宅地建物取引主任者試験」にチャレンジすることにしました。

入社3年目のときでした。

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